その後も結構元気にしていますよ、と母上から聞いていたのですが、2年程してT君の父上は旅立たれました。52歳というあまりに若すぎる死でした。
父上の「死」という現実にいったいT君はどんな反応を示したのでしょう。気になりながらも聞きづらいことなので、これは後に妹から又聞きした話を書きます。
T君はお葬式でも涙もみせず、普通となんら変わりない様子だったそうです。父上の死でパニックになったり、自閉症が退行したらどうしよう、と心配していた母上は、このT君の状態に悲しい中にも少し安堵したといいます。
そして49日も過ぎ、3ヶ月ほど経ったころ「おかあさん、おとうはいつ 病院からかえってくるんだ?」と突然質問されたそうです。
T君は「死」という概念を理解できずに、父上は入院しているものと思い込んでいたらしいのです。そして父上は亡くなってもう戻ってはこない、と分った時、T君は1週間食事もとらずに泣き続けたそうです。
その後はT君からくるメールも間遠になり、今では年賀状のみのお付き合いになってしまいましたが、彼と彼の家族からは自閉症という障害の認識だけではなく、人間として大切にしたいことをたくさん教えていただきました。T君ありがとう。
最後に、T君からのメールで私が一番好きな、そしてなぜか悲しくなるなるメールを紹介したいと思います。これはきっとT君が「少年から大人」になる過程に書かれたメールなのではないか?と自分では勝手に解釈していますが。
ろくじはんのでんしゃにのります
あしたぼくはじかにかえります
だぐらすにのてっかえります
のぞみえんはやめます
よしだまりせんせい
せんせいがた
なかいあいでしたが
おせわになりました
さようなら
がんばります
ふれふれとしゆき
ろくじはんのれしゃにのります
そこからたくしーにのてっ
そのあとに
とまるへやにいきます
ばすにのてっいきます
ぼくのとまるへやは
にいまるさんごうしつです
※T君のメールはすべて原文の転載いたしました。
父の死を通して2
メル友T君の場合
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