自閉症といっても知能が高いR君の記憶力は、自動販売機や地図にとどまりません。ある日のこと、彼は色鉛筆を使い「ベートーベン」「モーッアルト」「シューベルト」「バッハ」・・・と、それぞれ色を変えながら書いていました。
そして50コ以上書くと、また最初から同じ順番、同じ色で飽くことなく書き始めます。いったい何の順番?母上は不思議に思い彼に聞いたそうです。
その答えは、彼が大好きなクラシックのCDタイトルでした。きっちりと発行順に、タイトルと同じ色で書いていたという事です。驚くべき記憶力ですね。
また女の子が大好きな彼は、可愛い娘の後を付いていったり、試着室にまで入りこんでしまいます。そのため店から緊急連絡が入り、母上が保護に向かった事も何度もあったそうです。
自閉症の症状がそうさせたので悪気はないとはいえ、身体の大きいR君に付きまとわれたら、だれだってストーカー?と勘違いしてしまいますよね。
その記憶力を何かに生かせないかしらん?と母上に言うと、「Rは頭の中が記憶でいっぱいなので、他のモノはな~んにも入らないの」ということでした。もしかしたら当たっているのかもしれませんね。
「Rは、試着室に入りません。Rは、可愛い娘の後を歩きません」母上がそう言ってあげると素直に従うのですが、それもその場だけのこと。近所のスーパーやビデオ店からは文句の嵐!仕方なく、田舎の高校に寄宿させた事もあったそうです。
記憶で頭がいっぱい
1人暮らしに挑戦するR君の場合
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