一般に自閉症者は変化を好まないものです。特にR君は、母上が髪型を変えるのも嫌うので、彼女はおしゃれや流行からはキッパリ別れを告げました。
髪型はR君の「こだわり」がよく現れるところだったらしく、彼自身は大好きな中学校の先生の真似をして、頭の真ん中だけをハサミでちょきちょき短くしてしまいました。どう見てもヘンテコな髪型ですよね。
母上も不審に思ったそうですが、この不思議な髪型の由来は中学校の授業参観の日に明らかにされました。そう、先生は立派なアルシンド頭だったのです。
この奇妙な髪型にして2,3日は、すれ違う人々に爆笑されるのにも意に介さず、満足げなR君でしたが、ボランティアの綺麗なお姉さんに笑われて、仕方なく一番短い髪の毛にあわせた坊主頭になったそうです。
R君の母上がいつも明るく、自閉症の息子の「おもしろい話」をしてくれるので、聞いているほうは笑いっぱなしなのですが、実際の毎日は相当にたいへんだったろうな、と想像されます。
明るい母親というのは、今まで書いてきた3人の自閉症者に共通するものです。やはり母は強し、というか強くなっていかなければ自閉症の子供との生活は営めないのかもしれません。子供と一緒に親も成長するものなのですね。
ハゲになりたい
1人暮らしに挑戦するR君の場合
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