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どこまでも続く電信柱

S君も自閉症者ですが、前述のT君のようにおしゃべりをしたりはできません。言葉はほとんど持たず、その様子で周りの人がS君の気持ちを判断するという状態です。

また彼の父上はキュレーター(絵画の修復)をなさっており、仕事も家の中にあるアトリエでしているので、S君は施設などに通うことなく、ほとんど自宅で過ごす生活をしていました。

よく子供は大人のやることをマネしたがりますよね。S君も例外ではなく、幼いころから父上のアトリエに入り浸って絵を描く、ということを自分の仕事のように考えていたようです。そんな日々を通し、15歳で画家として鮮烈なデビューを果たすことになります。

多分父上の蔵書を見てマネをして描いたのでしょうが、彼の作品の中にはピカソのゲルニカやマチスの後期の作品にそっくりなものがあります。これをもって天才と称する人も多いのですが、それはちょっと違うかな、と私個人は感じています。

ですが、300程ある電信柱シリーズは圧巻でした!どこまでいっても、ただただ電信柱ばかり、他のものは一切なし!の風景というのは、自閉症者S君の心の風景なのでしょうか?

もちろん電信柱以外にも多作な画家で、カラフルな色使いの抽象画は数多くあるので、15歳で個展を開いて以来、毎年2回の個展は大盛況のようです。画集も出ているので本名を書くとご存知の方もいるかもしれませんね。
天才画家S君の場合

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